冒頭、この話を聞き出した産経新聞 政治部 坂井広志氏にまずは拍手を送りたい。
生方議員も新聞社出身だから話した内容がどのように扱われるかということは十分承知していたはずだ。
つまり、確信犯と言うことだろう!
プロローグ
内容を確認してみよう。
最初に、党内に政策調査会がないことの問題点を挙げている。
これは実に正論であって、政権党であるから政府で決めたことに全会一致で賛成しろと言うのでは、民主政治などなくてもいい、議院の成長などなくてもよい!と言っているに等しい。
生方氏が言うとおり、部会で議論し合って法案の内容をしっかりと認識し、初めて決議に望めるというものでなければならない。
私ごとで恐縮だが、在任中、何本も法案を作成し部会長として政策調査会に掛けたものだ。
(国立国会図書館の一部改正法案や児童虐待防止法案、18歳選挙権法案(原案)、ストーキング防止法案 etc )また、記事には書かれていないが、超党派議員連盟も民主党では原則禁止されているはずだ。
彼も、待ちに待った再選後、この様に本来一人ひとりの議員が持っている議員立法をやりたかったのだろうが、これでは議員立法は産まれない。
次に、党内はもちろん日本国の権限と財源を、小沢一郎氏が握り一極集中・独裁体制になってしまっているが、このままでいいはずがない!
ましてやこの状態を総理大臣である鳩山さんが放置したままにしているのはおかしい!と言うことだ。
本当に民主党にはおかしなことが次から次に出てくる!
また民主党の創設期のことを思い出してしまったが、「おかしなことなくし隊」という部隊を編成して私(政権奪取運動委員会・委員長)が隊長になって全国を遊説したことがあった。皮肉にも、現在では民主党が「おかしい!」と国民から言われるようになってしまっている。
本題は3つ
さらに、1年生に対する強度の管理体制の問題点につづき、いよいよ本題の3点が語られはじめた。
まず、説明不足で国民はまったく納得出来ないままになっている「政治とカネ」の問題だ。
「小沢氏自身がしかるべき場所で、きちんと全てを話さなければならない。」と言うことに
私も賛成だが、どうしても本当のことは話せまい!
つまりは、日本を強くコントロールしている日米同盟の相手国から、ノープロブレム(問題ない)と判断されて、検察側とも了解し合っていると言うことをわざわざ説明するほど、小沢氏は間抜けではない。生方氏も分からないはずがないだろう。
除名の覚悟のないパフォーマンスならば負け犬の遠吠えになってしまう。
2点目は、最も党内に刺激を与えたと思われる、組合批判だ!
特に日本教職員組合のドンが輿石東(こしいし・あずま)参議院であると名指しで非難したことだろう。これには、連合始め全ての労働組合関係者がカンカンになって怒っているはずだ!
「市民が主役」の民主党には、結党から二回国民を裏切ることになる密約を交わしてきた。つまり「魂を売る」局面を乗り越えて政権党になって来た経緯がある。
1つは、労働組合と関係を重視し、国民の生活より官公労の給料を出来る限り優先していかなければならなくなってしまっているのだ。これは結党間もない出来事で、鳩山さんは結党準備を進めた麻布十番の事務所で腹をくくっていたのだろう。
私もこの時からのメンバーだが、鳩山さんを始めとする他の民主党党員のように「魂を売る」ことは出来ず、本当に悩んだ。
全国遊説を終え、さらに選挙区における組合とのもたれ合いを確認した私は、常任幹事会で何回も組合とのもたれ合いによって「いつか必ず国民から突き放される」と危険性を指摘して結局「除名」になった。「見せしめ」と言ったほうがいいのかもしれない。
次に魂を売ることになったのが、まさに小沢一郎氏と菅代表の合流劇の中で、「政権交代」という目的のために古い政治体質を容認してしまう民主党の始まりである。
その毒は、じわじわと身体に回り大臣クラスでは、カネがなければ政治は出来ないとパーティーを繰り返し、組合にも業界にもお金を下さいと言っているのが、政権交代後の与党の姿なのだ!(原口もパーティーやりすぎだ!敬称略)
さて、3点目は、参議院選挙後の数合わせで、公明党との接近が始まっている。生方氏は党員の意見も聞かずにそんなことを決めてしまうのはおかしいと発言しているのだ。
私も、先日の講演会で沖縄基地問題に関連して社民党問題と公明党問題を指摘しておいたが、どうやら既定路線と化している感がある。
これで本来なら、スリーアウト!チェンジ!と国民の判断が下されることになるのだが、情けない事にその受け皿がない。
と言うことは、小沢氏の力技でこの局面を乗り切ることがベターと言うことになるのかもしれない。
それをよしとせずに、今回、生方氏が声を上げたとするならば、ベターではなくベストを目指して、最後まで覚悟の行動を取らなければならないと言うことではないだろうか。
時代は大きな変化を求めている。それはもう目の前に迫っている!
冷や飯をくう事になっても、私のように長い事は絶対に無い。
除名は市民からの勲章
さきがけの公募に応募して、合格した生方氏を千葉6区の候補者に連れてきたには何を隠そう私田中 甲なのだ。
中選挙区の市川・松戸票を切り分け奥様にお渡ししたこと、松戸の支持者回りで一緒に歩いたことを昨日のことのように覚えている。生方氏も忘れたとは言わないだろう!
国民を裏切って、魂を売った政党からの「除名」は市民からの勲章なのだ。
民主党除名 第一号の私がいつも思っていることだ。